登場人物は全部で4人。主要人物3人。舞台は山奥の大自然に囲まれた洞窟の中。なかなか興味深いシチュエーションで起こるスリラー。…なのだが、のんびりとした展開にさしたる驚きもなく、説明不足感も多い残念映画。ネタバレあり。
登場人物は全部で4人。主要人物3人。舞台は山奥の大自然に囲まれた洞窟の中。なかなか興味深いシチュエーションで起こるスリラー。…なのだが、のんびりとした展開にさしたる驚きもなく、説明不足感も多い残念映画。ネタバレあり。ー2016年製作 諾 78分―Contents監督・脚本・製作:ヘンリク・マルティン・ダールスバッケンモブキャラがまったく出てこない作品て珍しいね。冒頭に書いたシチュエーションで起こるサスペンススリラーなわけだが、個人的にはスリルを感じられるシーンは皆無。洞窟にいたるまでの道のりとか、洞窟内とかを淡々と移動しているだけのシーンも多く、その部分はかなり退屈。80分に満たない尺なのに、ずいぶん長い映画に感じてしまった。で、物語が動く展開も幾つかあるんだけども、洞窟の中の描写は暗すぎて何が起こっているのかよくわからん。登場人物が少ない割にはそれぞれの人物の背景をほとんど説明せずに、鑑賞者の想像に任せちゃっているような部分もある。この不親切なつくりはいかがなもんだろうか。一応それぞれの人物のことを説明しておく(俺の想像です)。ジャケットの写真で主人公と思わせておいて、そうでもなさそうなアドリアン(男)。そしてその恋人のチャーリー(女)、アドリアンの親友(だと思われる)かつ、チャーリーの元彼であるヴィクトルが主な登場人物だ。アドリアンとヴィクトルは、アフガニスタンの紛争地にいたらしい。だが、なぜいたかは不明。2人とも格闘技とかできるみたいだし、ガタイもいいので、おそらく軍人だったんだろう。で、ヴィクトルとチャーリーはその当時は恋人同士だったみたい。ところが、紛争でヴィクトルは心に傷を負ったのが原因なのか、チャーリーと破局。その後、どういう経緯かわからんが、彼女はアドリアンと付き合うようになる。ところが、ヴィクトルはまだチャーリーにかなりの未練があるようだ。その辺はヴィクトルの目つきなどで何となく察せられる。チャーリーはヴィクトルのそういう気配をアドリアンに指摘されても、「そんなことない」とか抜かしているが、あれに気付かないってのはかなりの鈍感な奴だと思いますよ。で、もう一人出てくるのが、謎の男。こいつはヴィクトルの親父だと考えるのが妥当っぽいが、細部に説明はないので、正直なんだかよくわからん。推測でなぜ親父だと思うのかというと、3人が洞窟探検の計画で、ヴィクトルが「出口まで行けば、親父が迎えに来てくれている」というからだ。だからたぶん、親父。というわけで、三角関係ではないものの、それに似た感じの3人が、ヴィクトルの誘いで立ち入り禁止の洞窟探検に出向いて何がおこるかという話。こうなっちゃうと、考えられる物語展開なんて痴情のもつれの果てにあるドロドロな人間ドラマみたいなのしかないわな。もしかすると、『ディセント』みたく洞窟内にクリーチャーでもいるのかと思わせなくもないが、思わせなくもないだけで、そんな異形の輩は登場しませぬ。※ここから先の記事は、鑑賞してない人にはサッパリわからない内容の話になります。そういえば、登場人物がもう一人。死体が出てきますな(笑)。3人が洞窟内でテントを発見するシーン。あそこには血しか出てこないけど、水中を泳ぐシーンで死体を発見する。3人が水中を出てからは別の展開になるため、全く死体について言及されることがないんだが、あれはおそらく、テントに血のりを残した人で、ヴィクトルかその親父に殺害された人だと思うんだけど、全然ちがう!?あ、もう一人登場人物がいた。それはラストで親父の車の後部のトランクから見える手だ(笑)。あれも死体に違いない。と考えると、ヴィクトルと親父はラスト近くの携帯電話? を使ったやり取りから考えるに、お互いが協力しながら、あの洞窟に殺したい奴を連れ込んで殺害してたんでないかと思われる。サイコですな。だとすると、最後に生き残ったチャーリーは、親父を単なる通りすがりのドライバーと思っていたようだが、おそらく始末されてまうんだろうと思われる。ともかくまぁ、説明不足の投げっぱなしの酷い内容だった。そもそも、何でヴィクトルはあんなにチャーリーが好きなんだろか。アドリアンとチャーリーってめちゃくちゃ嫌な奴だと思うんだが。だって、あの2人にとってヴィクトルは、親友であり、元恋人なわけですよ。なのに、そいつの誘いだからって、目の前であんなにイチャつかなくてもいいと思うんだが。しかも、ヴィクトルが目視できるような距離でズコバコするとか、節操なさすぎだろ。さらにこいつら、洞窟の中でもプレイに及びやがるのだ。「サルかおまんらは」とあきれてまうのであった。てなわけで、糞みたいな茶番劇をいろいろ見せられたあと、エンドロール前に続編を示唆する画面が現れる。誰がこんなものの続編を望むんだよ。勘弁してください。ほめられるところは、尺が短いことだけでした。ちなみにだけど、この3人がすごいのは、あんな洞窟をよく探検してみようと思えることだ。俺は絶対無理。だって、出口が本当にあるのかもわからないんだよ。確かに、ああいう好奇心旺盛な命知らずがいるから、人間は自然の様々な場所を楽しめるようになったというのはわかるんだけど。このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。 cave ケイブ.
『 ザ・ケイブ 地獄の変異 / 67点 / the cave 』 2005年 アメリカ 97分そこそこ面白い!・・・でも、製作費40億円と考えると微妙!