ジョーカー 続き バットマン
映画『バットマン』にジョーカー役として出演した俳優のジャック・ニコルソンは、ティム・バートン監督とジョーカーの髪の毛の色についての意見の違いでモメていた。(フロントロウ編集部) Facebook Twitter LINE はてブ. ©Copyright2020 ジョーカーには超人的な力や特殊能力は一切ありません。バットマンとタイマンで戦えばおそらく1分と持たずボコボコにされるでしょう。身体的に言えばただの中年男性なので当然といえば当然です。 映画「ジョーカー/JOKER」のトッド・フィリップス監督は、本作の真の意図については仄めかすような発言しかしていない。 しかし、最後のシーンについては、このように名言している。 この発言の意図するところを汲み取るのが、鑑賞者の責務であり、楽しみというものだろう。 ===== 映画の舞台は、1980年代のゴッサムシティ。物語上は架空の街だが、70-80年代のニューヨークの当時の世相を反映した舞台だ。貧富の差の拡大、蔓延する犯罪、セーフティネットの抹消、崩壊する行政システム。 そんな壊れた世界に産み落とされたのがアーサー・フレックであり、暴徒に囲まれたパトカーの上でダンスするジョーカーである。 しかしながら、急なラストシーンを見せられ「???」となった方も多いだろう。 狂気に満ちた社会を扇動するジョーカーが誕生したかと思いきや、次のカットでは病院の一室でカウンセリングを受けているアーサーが映し出される。 「あのあとすぐに捕まって、アーカム精神病院に収監されたのか?」 観客は一瞬そのように錯覚するのだが、これが本作のトリック(仕掛け)なのだ。 結論を先に言ってしまうと、もちろん、作中それを明言するようなシーンはない。しかし、観客に示唆するような描写が散りばめられてるので、いくつか紹介したい。作中、アーサーとジョーカーを分かつ明確な「線引き」をするために、自分の髪の毛を「緑」に染めるシーンがある。あのシーンによって、ここまでが「アーサー」で、ここからが「ジョーカー」であると私たちに説明している。暴徒に崇められる悪のカリスマは「緑」の髪の毛なのである。医者から染め戻されたのか?それともあの事件から長い年月が経って自然に黒になったのか?いや、そんな不自然な話はない。物語上、象徴的な「緑」の髪が「黒」に戻るということは「アーサー」に戻ったのと同じことを意味する。しかし、その後、ラストシーンでは結局「ジョーカー」として精神科医を殺害している。髪の色が「黒」に戻った「アーサー」なら、そんな簡単に人は殺さない。これは物語として大きな矛盾を生んでしまうことになる。つまり、ラストシーン、アーサーは手錠をされた手でタバコを吸いながら、目の前の精神科医に笑っている理由を聞かれる。その時にひとつの回想シーンが挿入されるのだが、これがまた矛盾をはらんでいる。その回想シーンは「幼少期のブルース・ウェインが、暴徒に射殺された両親を目の前にたたずんでいる」というものだが、作中、ジョーカーが引き金となったゴッサムシティの暴動の最中、ウェイン一家は運悪く暴徒に見つかってしまい両親は射殺される。このシーンはバットマン作品のファンとしては嬉しい演出なのだが、射殺したのはジョーカーではなく、見ず知らずの1人の暴徒なのである。その犯人であるなら見たかもしれない光景を、ラストシーンのアーサーがはっきりとした映像で回想しているというのは理屈が通らない。彼はその現場にいなかったのだから。このようにラストシーンには、物語の前提を大きく覆すような二つの矛盾が仕込まれているのだ。また作中に出てくる少し横道に逸れるが「ダークナイト」のヒース・レジャー/ジョーカーも、自分の出自は明かさず、常に妄想まじりのジョークで、口が裂けた理由を語っている。あの作品の最大の恐怖は、ジョーカーの出自が最後まで分からないことであるのだが、実はそのルールを本作でも忠実に踏襲していることになる。 ここまで読んでいただけると、先に紹介した監督の「あのシーンだけが、彼が唯一純粋に笑っている場面です」というコメントの意味が分かるだろう。 あのシーンの「アーサー」だけが本物なのだ。さて、そうなるとこの映画は単なる「妄想オチ」ということになるのだが、「ジョーク」を題材にした映画がそんな「最もつまらないオチ」をつける訳がない。ここからは、もう一個踏み込んだ考察をしてみたい。本作では、これまでのバットマン作品を踏襲したエピソードが多く盛り込まれている。ブルース・ウェインの幼少期を描きつつ、執事アルフレッドの登場や、両親が射殺されるシーンなど。これまでの作品のファンにとっては嬉しい監督の気遣いだ。 しかし、それすら「アーサーの妄想」だとしたら、どうだろうか。 DCコミックスの物語通りにいけば、社会が生み出した悪のカリスマであるジョーカーを、大人になったブルース・ウェインがバットマンとなり成敗するという流れになる。 しかし、本作のラストシーンが表すのは、バットマンすら「アーサーの妄想の産物」だということだ。トーマス・ウェインも、ブルース・ウェインもこの世には存在しない。凶暴な悪から、救い出してくれるヒーローはいないのだ。 トッド・フィリップス監督はこの点についても意味深な発言をしている。つまり、監督とホアキン・フェニックスにとって、本作の「ジョーカー」はDCコミックスやバットマン作品の文脈とは無関係であり、現実におけるキャラクターなのだと言い切っている。実はこれを裏付ける面白い仕掛けがもう一つある。近年人気沸騰中の悪のヒロイン「ハーレイ・クイン」は、「ジョーカー」抜きには語れない存在だ。彼女のDCコミックスでの設定は以下のようになっている。もし、本作がDCユニバースの一部の作品であるなら、ラストシーンにおける精神科医は「ハーレイ・クイン」だと匂わせる演出があって然りだろう。それこそファンは大喜びだ。しかし、実際は黒人の精神科医であり、恋に落ちるどころか殺害されてしまう。ハーレイ・クインのポジションであるべき精神科医を、わざわざこのような扱いにしているのも「この作品はDCユニバースと無関係だ」ということを観客に強調するためだろう。この映画は「オチ」こそがすべてである。ロバート・デニーロ演じるマレー・フランクリンは、自身の番組に出演し、地下鉄での銃殺事件の犯人は自身であることを暴露するアーサーに対して「オチはなんだ?」と何度も詰め寄る。 「ジョークには常にオチがなければいけない」と再三確認するのがこの台詞の役割だ。無論、本作もこのルールからは漏れない。ここまで「すべてはアーサーの妄想だった」「バットマンすら存在しない」という考察を述べてきた。十分に面白いドンデン返しではあるのだが、正直これだけでは本作の期待を超えるようなオチだとは思えない。何かもっと重大なオチがあるのではないかと感じた。そこでふと気づいたことがある。名前も「アーサー・フレック」だという確証はない。なぜならアーサーは「妄想の物語」の登場人物なのだから。そしてラストシーンの年代はいつなのだろうか?私たちは80年代設定の映画だと信じていたが、その前提すら外されてしまう。ラストシーンでは気味の悪い笑いをあげる男が「アーサー」であることも説明されないし、年代の説明もない。出所も身元も不明のままなのだ。ここからはあまり確証が少なく私見が入るのだが、本作はマーティン・スコセッシ監督の「タクシードライバー」や「キングオブコメディ」に強い影響を受けた作品ということはよく知られている。それらは1970-80年代のニューヨークの実際の世相を反映した代表的な映画だ。トッド・フィリップス監督がこの二つの作品をそのまま焼き直すような同じ年代の脚本を書く訳がない。過去の世相と現代の世相を繋ぐ作品をつくると考える方が自然だ。ラストシーンだけが「現代」の設定になっていると仮定すると狂気はすでに私たちの社会に生まれており、今や遅しと社会の崩壊を待っているのだ。そして、我々を救ってくれるバットマンは存在しない。ここまで気づいた時に、得体の知れない恐ろしさを含んだ映画なのだと思った。===== さて、映画の中から離れてこの世界を見渡すと、本作品で描かれていることは現実に起きている。 富める者はより富み、貧しき者はより貧しくなる世界。広がる貧富の差から社会は不安定になり、怒りや恐れといった市民の衝動によってボイコットや暴動、差別を助長し分断が加速するような運動が起きている。崩壊しつつある社会システムをケアすべき政治すら、資本家によってコントロールされている。 トッド・フィリップスとホアキン・フェニックスは、そんな現代への問題提起を映画に込めたのだろうか?いや、それよりも「最後に劇中でも流れるJimmy Duranteの「Smile」の歌詞を貼ってこのブログを締めたいと思う。 様々なジャンルでnote編集部がおすすめしている記事をまとめていきます。 このシーンはバットマン作品のファンとしては嬉しい演出なのだが、射殺したのはジョーカーではなく、見ず知らずの1人の暴徒なのである。 その犯人であるなら見たかもしれない光景を、ラストシーンのアーサーがはっきりとした映像で回想しているというのは理屈が通らない。 ジョーカーは力もなければ特殊能力もない. バッドマンの悪役として知られるジョーカーの誕生秘話を描いた映画『ジョーカー(JOKER)』。早くから注目されている作品なので、映画を観たい!!という方も多いはず。『スポンサーリンク』以上について記載していきます。「どんなときでも笑顔で人々を楽しませない」そんな母の言葉を胸に、大都会でアーサーは大道芸人として暮らしていた。しかし、コメディアンとして世界に笑顔を届けようとしていたアーサーは、やがてうちに秘めていた狂気を解き放つようになり__。 バッドマンの悪役として知られる「ジョーカー」誕生秘話が、この秋ついに公開される。『スポンサーリンク』ただ、本編の終わり方自体は続編を作れない終わり方をしていたわけではなかったので、本作に登場するジョーカーはバットマンの敵もして世界的に人気のあるヴィランの1人。ジョーカー誕生秘話として公開された本作に対する注目度は非常に高いので、続きが見たいという要望が多ければ数年後に続編が制作されてもおかしくないと思います。制作者が今後ジョーカー続編はないと明言しない限りは希望があると思っていいでしょう。また追加情報が入り次第、追記させてくださいませ!洋画に限らず、映画には制作に携わった方の名前がずらっと紹介されるエンドロールが本編終了後に流れます。エンドクレジットとも呼ばれていて、映画によってはクレジット後に次回作の予告やNG集、本編とは関係の無いおまけなどが流れたりすることもあります。今回上映された『ジョーカー/JOKER』はDC原作の実写映画なので、ちょっとしたおまけがあるのではないかと期待している方も多いのではないでしょうか。DC原作の映画は直近では『シャザム!』や『アクアマン』が放映されましたが、どちらもおまけ映像があって観客を最後まで楽しませてくれました。本作もDC原作とあって期待してみていましたが……キャストや製作陣の名前に興味がない!という方はすぐに離席してしまっても問題ありません。映画の余韻に浸りたい!という方はそこまでクレジットも長くないのでゆったり館内が明るくなるまで待っていてもいいかもしれないですね!本作の主役でバットマンの敵ジョーカーは、4作品に出演しています。映画『ジョーカー』自体は一本でももちろん楽しめますが、上記した4作品を抑えておいた方がより映画を楽しめます。映画を十分に楽しみたい方は、ぜひ4作を抑えてからみにいってみてください!気になる方はぜひチェックしてみてくださいませ。U-NEXTは初回登録に限り31日間の無料お試し期間があります。動画を見た上で31日間以内に解約すれば一切料金はかかりません。『スポンサーリンク』あ、潜る前にひとつだけ。ホアキン・フェニックス この表情がマジで好きなんだけど。チャーリーで言うなら、髪切ってもらった後の会話の時。この上目遣いが可愛い❤️ 口元むにゅってしてるとこも好き❤️ — なつや✍️ゲンコーアカ (@akiraku_rosu) なんとロバート・デ・ニーロ氏がファンサービスに応じてくれました!!!☻— FOOK (@DEAD_FOOK) ザジー・ビーツビル・キャンプフランセス・コンロイブレット・カレングレン・フレシュラーダグラス・ホッジマーク・マロンジョシュ・パイスシェー・ウィガム豪華キャストが勢ぞろいしているので要チェック作品ですね!以上が映画『ジョーカー』に続編はあるのか、エンドロール後に何か予告のような特別な映像はあったのかまとめでした。映画としてはファンよだれ物の内容になっていたので、ぜひジョーカーが好きな方、バットマンシリーズを愛してきたファンの方はご自身で見に行ってみてくださいませ!ではでは、映画を観るよー!という方も、いや、やっぱりやめておくという方も、良い映画ライフをお過ごしください。『スポンサーリンク』動画配信サービス「U-NEXT」は、邦画も洋画もラインナップが他VODと比べて豊富!メールアドレスを記入して購読すれば、更新をメールで受信できます。